スコットランドにお帰りなさい

スコットランドの国民的詩人と言えばロバート・バーンズ(Robert Burns)。文学史ではロマン派詩人のカテゴリーに入れられるようですが、スコットランド語/方言を使ってベタな恋の詩から痛烈な政治批判、コミカルな物語詩まで庶民の視点から作品を書き、大評判をとりました。大晦日の夜に「蛍の光」を歌って新しい年を迎えるという風習は今では世界中に広まっていますが、もともとはスコットランド発のもので、「蛍の光」はスコットランド民謡。これにバーンズがつけた歌詞 “Auld Lang Syne” で歌うというのが本来のセレモニーです。(ちなみに「蛍の光」は中国故事の苦学の話をベースにした卒業の歌ですが、 “Auld Lang Syne” は「友よ、旧交を温め一緒に飲もうじゃないか」という酒盛りの歌です。)バーンズの誕生日である1月25日の夜はスコットランドでは “Burns Night” と呼ばれ、バーンズが詩で讃えたスコットランドの伝統料理ハギスを食べ、スコッチを飲み、バーンズの詩を朗読し、バーンズが歌詞をつけた歌を歌い、最後はやっぱり “Auld Lang Syne” でしめる、という食事会 (Burns Supper) を行います。

さて、今年2009年はバーンズ誕生250周年。これを記念して今年はスコットランドでは今年を「バーンズの精神に倣って旧交を温める年」と位置づけ、大々的なキャンペーンを行います。題して “Homecoming Scotland 2009”。「スコットランドに帰っておいで」というキャンペーンです。アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドといった英語圏諸国にはその昔スコットランド人が多く移民しており、今でもスコットランド出身というルーツに誇りを持つ人たちがたくさんいます。そうした人たちにスコットランドに来てもらって「お帰りなさい」と迎えようというのがキャンペーンの主旨。中心となるのは1月25日前後のバーンズナイトイベントと夏のエディンバラフェスティバル、そしてホームカミングのフィナーレとして位置づけられた11月30日の St. Andrew’s Day (スコットランドの守護聖人である聖アンドリューの記念日。最近国の祝日に昇格した)関連イベントですが、他にも年間を通じて様々なイベントが企画されています。主なターゲットは英語圏各国のスコットランド系住民ですが、「スコットランド好きな人は誰でも歓迎!」とのこと。ちょうど今はポンドも安いし、これを機会にぜひ今年はスコットランドを訪れてはいかがでしょうか?

Homecoming Scotland 2009ホームページ(英語)
(http://www.homecomingscotland2009.com)

英国政府観光庁の Homecoming Scotland 2009 紹介ページ(日本語)

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