ペンギンパレード

6月28日(木)、ダンディーの町のあちこちに突然大きなペンギンの像が出現しました。

調べてみたところ、ちょうどMaggie’s Penguin Paradeというイベントがスタートしたところでした。

ダンディーのウェストエンドにあるナインウェルズ病院に併設されているマギーズ・センター(Maggie’s Centre)というチャリティの募金イベントなのだそうてす。マギーズ・センターはがん患者にサポートを提供しているデイケアセンターで、1995年にエディンバラに設立され、現在ではスコットランドだけでなく英国各地にあります。

大きなペンギン像は全部で80体。ダンディー市内の観光のみどころを中心に、パースやセント・アンドリュースなど周辺の町にも設置されています。各ペンギン像にスポンサーがついており、それぞれ異なるアーティストがカラフルにデコレーションしています。ペンギン探しのためのマップやステッカーブックも用意されていて、スタンプラリーのように80体を回って楽しもう、という企画です。パレードが終了する9月22日には、80体のペンギンがすべてオークションにかけられ、その収益がマギーズ・センターに寄付されます。

なぜペンギン?と思うかもしれませんが、ダンディーは南極調査船ディスカバリーが建造された都市なのでコウテイペンギンとのゆかりが深く、以前から町の中にペンギン像が置かれていて、町のマスコット的な存在になっています。

夏休みの子供たちが楽しめるイベントとして企画されたものですが、観光客や住民にも人気のようです。私もスタンプラリーとまではいきませんが、新しいペンギンを探そうといつもの散歩ルートを外れて足を伸ばしたりと楽しんでいます。

また、関連教育企画として、ダンディーのすべての学校ではそれぞれハーフサイズのベイビー・ペンギンをデザイン・装飾しました。デザインの町ダンディーらしい取り組みですが、同時にペンギンの生態や自然保護について学ぶ教育パックも用意され、多面的な教育プロジェクトになりました。このベイビー・ペンギンは全部で97体あり、イベント終了後は各校に展示されるそうです。

Invasion of the baby penguins

 

ダンディーにV&Aがやって来る!

先月、ダンディーで建設中のV&Aデザイン美術館の公式オープン日が2018年9月15日に決まったことが発表されました。ロンドンのヴィクトリア・アルバート・ミュージアムが初めてロンドンの外に建設する分館で、スコットランド初のデザイン美術館となります。誘致には地元ダンディー大学やアバテイ大学も深く関わってきました。

ダンディーのウォーターフロント再開発の目玉事業として誘致計画が浮上してから10年以上、建設が始まってから早3年になるこの美術館は、隈研吾氏の斬新なデザインでも注目を集めています。

スコットランド北東部海岸の崖からインスピレーションを得たという建物の竣工に合わせ、先日隈研吾氏がダンディーを訪れました。ローカル紙に写真とともに紹介されています。

Stunning new views of V&A Dundee as main construction phase is declared complete

ウォーターフロント再開発は今も進行中ですが、建設用地を囲む板塀が一部グラフィティーアーティストのカンバスとして使われています。その板塀の前を通りかかったら、いつの間にかこんなグラフィティーが出現していました。V&Aのオープンを楽しみに待つ地元のアートコミュニティの気分が伝わってきますね。

V&Aがオープンしたら早速ここでも紹介したいと思います。

ダンディーに引っ越しました

3年間の東京滞在、4年間のオランダ(ブレダ、デン・ハーグ)滞在、3年間のロンドン滞在を経て、10年ぶりにスコットランドに戻ってきました。

当初の予定では10年前まで住んでいたエディンバラに戻るはずだったのですが、色々あってエディンバラから100キロほど北上したところにあるダンディーという小都市に住むことになりました。

というわけで、これからはこのサイトでダンディーについても紹介していきたいと思っています。

よろしくお願いします。

 

Loony Dook

エディンバラと言えば世界でも有名な(んですよ)大晦日パーティーイベントの開催地。

スコットランドでは伝統的に大晦日の夜のことをホグマネー(Hogmanay)と呼び、新年の到来を盛大に祝う慣習があります。0時を迎えると同時に近所の家を訪れ合い、1年の幸運を祈って乾杯する First Footing から、エディンバラだけでなく各地の都市で開催される野外パーティまで、祝い方はさまざまですが、酒が入るのは共通項。夜通し飲んでからベッドにもぐり込み、元日は二日酔いと共に過ごす…というのが一般的なパターンです。

でも新しい年の始まりなのにそれじゃちょっと不健康だよね、ということで、手っ取り早い酔い覚まし法として始まった比較的新しい伝統行事が、この Loony Dook です。

Loonyは「頭がいかれた」、Dookは「水に浸けること」または「飛び込み」で、要は寒中水泳。エディンバラから15キロほど西にある、フォースブリッジで有名なサウス・クイーンズフェリー(South Queensferry)の岸辺から、勇ましく水中に駆け込みます。1986年にジョークとして始まったのだそうですが、チャリティ募金イベントとしても人気が出て年々参加者が増加。今ではポリッジ(お粥)のメーカーがスポンサーになり、エディンバラのホグマニーイベントの一環として開催されるようになっています。

面白いことに、私が以前住んでいたオランダのハーグにもNieuwjaarsduikという名前の類似のイベントがあって、やはり元日に、北海に面した砂浜から海に駆け込んで寒中水泳をします。歴史はこちらの方が長いようで、毎年スープのメーカーがスポンサーになり、参加者に熱いスープを振る舞っています。

オランダ版では水着でやりますが、スコットランド版はLoonyな仮装をするのが正統派で、仮装パレードで街を練り歩き、スポンサーが提供する湯気の立つポリッジでお腹を温めてから水に入ります。ちなみに参加者はチケットの事前購入必須なので、飛び込み参加はできません。

Stoats Loony Dook, 1-1-2017, South Queensferry
https://edinburghshogmanay.com/events/loony-dook

2015年英国総選挙結果

昨日行われたUK国会総選挙の結果ですが、とりあえず分析は置いておいて、まずはスコットランドとイングランドに分けたデータを貼っておきます(画像はBBCニュースサイトのスクリーンショット)。

スコットランド

Scotland 2015

イングランド

England

最左翼にポジションを張るSNPが全票の半数を集めて議席をほぼ総なめしたスコットランド。その一方で、議席を伸ばして単独過半数を達成した保守党と得票率を大幅に伸ばしたUKIPという右翼2政党が勝ち組となったイングランド。

全く違う2つの総選挙が戦われたのだな、という感想を抱いたのは私一人でしょうか?

 

2015年英国議会総選挙とスコットランド(ツイートまとめ)

ご無沙汰しております。

今、英国では総選挙戦がたけなわです。で、さかんに世論調査のデータが発表されているのですが…

名称未設定

※ 最新の議席数予想についてはこちらを参照してください→ May2015 forecast

SNPは昨年の独立投票で敗北した後急激に党員が増え、投票前の5倍に膨れ上がりました。いまや全人口の2%はSNP党員。子供も含めてスコットランド人の50人に1人は党員ということになります。

4月13日には、スコットランド人の半数以上がSNPに投票するとの世論調査結果が発表されました。小選挙区制マジックの効果で、半数の票を集めれば9割の議席が獲得できてしまいます。ちなみにスコットランドの総議席数は59。

おまけ1:で、今年に入ってからメディアではさかんに「SNPの脅威が増大」「悪の親玉サモンドが数を頼んで労働党を操り英国を分裂させようとしている」と報じていたんですが、先日の7党首ディベートでは全国区でほとんど顔を知られていなかったSNP党首スタージョンが好印象を残したらしく。

おまけ2:ちなみに今は、Twitter検索欄に I wish と入力すると予測入力で I wish I could vote SNP がトップ表示されるという珍現象が起きています…。

名称未設定

9月8日深夜のツイートまとめメモ(スコットランド独立投票について)

これもメモです。

Yuno Dinnie/杉本優@yunod

そもそも1997年の「自治を与えて独立をつぶす」方針は一定成功してて、SNPが政権とっちゃったのは労働党にとっては大誤算だったけど、政権とった時点でのサモンドSNPは、「よっしゃ―次は独立だ」という感じでは全然なかった。もちろん党内の強固な独立派が突き上げてくるから(続)

posted at 11:27:40

(承前)「自治議会で政権が軌道に乗ったら自治拡大→独立ね」とは言ってたけど、そこへ「独立ってブラフだろ、やれるものなら期日切って投票やれよ」と横槍入れてきたのはキャメロン。「現状維持・自治拡大・独立」の三択投票というSNP案を蹴ってYES/NO二択を主張したのもキャメロン。(続)

posted at 11:31:26

(承前)逃げ道を封じられて渋々YESキャンペーンを始めたものの、その時点では勝つ見込みがあるとはSNPの誰も考えていなかった。と思う。ところがYESが草の根運動化して、いつの間にかじわじわと支持を増やし始めてしまった。これを「どうせ無理無理」と傍観してたのは労働党と保守党。(続)

posted at 11:35:34

  

(承前)2007年にそれやって自治政権を奪われた経験からは学ばなかったらしい。あと、こういうの→ gu.com/p/3q2ag/tw もじわっと嫌な感じ。労働党が中心で動かしてるキャンペーンなのに、お金持ちがポンと札束放ってくれるなんて保守党みたいで。というわけで(続)

posted at 12:01:03

  

(承前)第1回目のディベートではポイント取ったものの、2回目では轟沈…。ダーリングってそもそもディベートでファンを勝ち取るタイプの政治家じゃないんだよなあ。サモンドは逆にそういうの大得意だし。ダメージ受けたところでさらに…(続)

posted at 12:10:38

  

(承前)…こんなとんでもない自爆手まで打ってしまった→ gu.com/p/4x3zn/tw YES草の根は大はしゃぎ。そういう状況の中8月が過ぎ、9月第1週にまとめられたのがYouGovの調査。初めてYES/NOが僅差ながらひっくり返るという驚愕の事態に。←今ココ

posted at 12:16:39

  

個人的にはまだNOに十分勝算があると思ってますが、現在の事態を招いたのはひとえにスコットランドを(それぞれ異なる意味で)なめきっていた保守党と労働党にあるという気はするし、今頃パニクって変な手を打ったら逆効果になる可能性も大だと思うし、本気なら真面目にやってくださいよと言いたい。

posted at 12:21:33

  

以上、「もし自分が今スコットランドに住んでたらどっちに票を入れているか」という問題はとりあえず置いておいて、個人的な印象をまとめてみました。ではおやすみなさい。

2014年4月20日発表の世論調査結果(ツイートまとめ)

あとでまとめて何か書くつもりですが、とりあえずメモとしてツイートまとめておきます。

Scottish independence poll:Yes on brink of victory – The Scotsman:

 

Scottish independence poll:
最新調査結果はNo 42%、Yes 39%、DK 19%。DK除くとNo 52%、Yes 48%。今回はスコットランド在住イングランド人の回答を分けて出してるのが新しい。初めて?

 

Scottish independence poll:
イングランド人はNo 58%、Yes 28%。スコットランド人はNo 40%、Yes 42%。この結果自体がYesキャンペーンの追い風になる可能性もあるなあ。

 

Scottish independence poll::
他にも色々面白い数字が出てるな、この記事。「No回答者の10%、Yes回答者の18%は、気が変わるかもと言っている」とか「労働党投票者の24%がYesと回答」とか。

 

Scottish independence poll:
「No回答者の38%は自治の拡大を望んでいる」「No回答者の4%は、自治拡大の見込みがないならYesに転じる」というのもなかなか興味深い。両キャンペーンのこれからの舵切りに注目。

 

 より、スコットランド独立世論調査結果の推移(1) Embedded image permalink

 

 より、スコットランド独立世論調査結果の推移(2)決めていない、答えたくない等の回答を除外したYes/No限定のグラフ。 Embedded image permalink

 

まあ普通に考えれば、当日にはDKの人は大体Noを選び、心変わりした人も含めると結局Noがすんなり勝利というのがいちばんありそうなシナリオなんだけど、2007年の選挙の時にもまさかあり得ないよねーと言ってるうちにSNPが滑り込み勝利したので、どっちに転ぶかホントにわからない。

書籍紹介・「公認ガイドが語るスコットランドこぼれ話」

2012年に出版された本ですが、紹介がちょっと遅くなりました。

スコットランドこぼれ話

スコットランドこぼれ話

スコットランドには、観光ガイド協会が公認する「ブルーバッジガイド」というプロの観光ガイドがいます。中には日本人のガイドさんもいて、スコットランドで旅行した経験のある方の中には、ブルーバッジガイドさんのお世話になった人もいるかもしれませんね。私の知人の中にも元ブルーバッジガイドの人や現役で活躍している人がいます。

日本人ブルーバッジガイドさんのうち7人がそれぞれの興味や視点からスコットランドを紹介したのがこの本です。タイトルの通り、7人それぞれがスコットランドについてこぼれ話を披露するという型式になっていて、テーマもスタイルも各人各様。スコットランド各地の紹介(南部ボーダーズから北部のオークニー諸島までいろいろ)からパブでのビールの頼み方、スコーンのレシピから「ジキル博士とハイド氏」の作者と吉田松陰との知られざる関係(私も知りませんでした)まで、たくさんの小ネタが満載です。

出版元はスコットランドの出版社なので、カバーに印刷されている価格はポンド建て。ISBNのグループコードも4(日本)ではなく1(英語圏)で、装丁も日本の本とはちょっと違う印象?日本語の本でも流通上は洋書扱いなのでしょうか。書店では入手しにくいと思いますが、日本のアマゾン等で普通に購入できます。スコットランド情報ドットコムのスコットランド本紹介のセクションにも追加しておきましたので、>>こちら<<からどうぞ。

ブログ紹介:蘇格蘭独立事情見聞録

最近Twitterでフォローいただいた方のブログを紹介します。

蘇格蘭独立事情見聞録

書いているのはエディンバラ大学で博士号取得を目指し歴史学の研究をしている方。

私はスコットランドを離れてもう4年半、たまに短期の旅行で帰る程度なので、正直現地事情にだんだん疎くなっている実感があります。

現地に住んでいる方の発信する情報ということで、今後注目していきたいと思います。